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綾部市物部地区在住


by ayabemorinaga

私が、綾部高校で定時制に勤務しているときのことである。私は当時、商業の教師であったので、定時制の四年生の生徒を対象にして、経営という教科を教えていた。労務管理について、いかにして従業員の意欲を刺激して生産能率を上げるのかという講義であった。アメリカの実例として、生産能率向上のための試行として、会社の従業員2000人の中から、七人を選んでグル-プをつくり、そのグル-プには環境整備として、まず採光を、また、音楽を流す、休憩時間を増やす、などと環境条件を改善するたびに、生産がどんどんと増えていった。その時点で最初の就業環境に戻したら生産量が、当然減少すると思っていたが、生産量は依然として高い水準を保った。なぜなのか。それは私たちは、2000人の中から選ばれたという彼女たちの情緒に触れるものであったから、すなわち人それぞれのエモウションに強く訴えたからなのだ。そのような労務経営が大事なのだ。といったところ、先生といって一人の生徒が手を上げた。指名をすると突然に立ち上がって、私たちは経営者になることはまず考えられないから、そのような講義はしていただかなくても結構ですと。これには私もいささか面食らったが、そこは教師として、いわなければならない。最初からそんな考えでは駄目だ。人はみな志が大切だ。大きな夢を志をもっことが、念ずれば花開くということもあるではないか。志さえしっかり持っていれば大きな夢はきっとかなえなれるのだ。このことは生涯忘れないでほしい。と。彼は当時福知山からかょっていたが、今何をしているかは知らない。
by ayabemorinaga | 2009-10-04 09:30 | その他