人気ブログランキング | 話題のタグを見る

綾部市物部地区在住


by ayabemorinaga

情とけじめ

諸葛孔明と言えば「泣いて馬謖を斬る」話が有名である。馬謖は孔明が右腕とも頼む部下である。諸葛孔明の馬謖に対する信頼は何があっても揺らぐものではない。だが、馬謖が軍律を犯した。リ-ダ-というものは、常に二面性を有している。部下の才能を最大限伸ばして使ってやる配慮と全体の統制という二面性である。部下にのびのびと能力を発揮させることは重要である。それによって成果も上がる。しかし、組織には整合性が必要である。一人一人がのびのびと能力を発揮スルのはよいが、それで組織がバラバラになってしまっては、かえって成果が上がらない。統制が必要とされるわけである。しかし統制がきつすぎて個人の能力をしぼませてしまっても困る。個の配慮と全体の統制。そのバランスをとらなくてはリ-ダ-の資格はない。ここで馬謖の過ちを見逃したらどうだろう。全体のタガがゆるむことは目に見えている諸葛孔明は馬謖の粛清に踏み切った。個人の温情に流されて全体へのけじめを見失ってしまうことは、リ-ダ-として許されない。諸葛孔明は馬謖を粛清したのではない。泣いて斬ったのだ。そこに諸葛孔明の人間としての情が示される。情とけじめ。このバランスをどのようにとるか、リ-ダ-たる者のポイントである。人間として仕事に打ち込むというか、成果を上げるために取り組む動機は何か。それはリ-ダ-がその人の才能を認めて情緒に訴えることだ。しかし如何に認めて成果を上げようと組織の原則を犯せば粛清しなければ成らない。時にリ-タ゜-はいかなる非難を浴びようとも、非情に撤しなければならないこともある。
by ayabemorinaga | 2008-12-13 09:03 | その他