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綾部市物部地区在住


by ayabemorinaga

酒席での人物評

今はどうか知らないが、三菱が重役に抜擢しようと眼をつけた人物には、酒席にお供をさせて酒席をとりまわし、態度、飲みっぷりを見て重役にするかどうかを決めたそうです。酒乱は落第。宴席の隅々まで気を配っていながら、ソノ気配を感じさせない、その人がいるだけで部屋がパット陽気で華やかになるような人を重役に登用したそうです。人の上に立つ者は陽性でなければならない.陰陰滅滅型が重役になると会社全体が暗くなる。酒席の人物鑑定と言えば朱子の先輩に当たる程明道と程伊川兄弟の人物の差を論評している唐代の花柳界の遊び事細かく書いた唐土名妓伝という珍本の中に、いわく「兄明道ハ眼前伎アリ心中妓ナシ。弟伊川は
眼前妓ナシ心中妓アリ」兄弟そろって、甲乙のつけがたいほどの大学者だったが、酒席で芸者のやりとりを観察していると,兄貴明道は、洒脱な会話を芸者達と大いに戯れ、楽しそうに酒を飲んでいるが、如何に美しい妓が侍ってもいっこうに意に介していなかった。之と比べると弟伊川は、美妓の存在など、とんと眼中にないような顔をしていて澄まして盃を傾けているが、実際はもてたくてしょうがない気持ちが態度にありありと表れていました。当然兄明道人物としては数等上と言うことになります。ところでみなさんは如何ですか、私なんか、「眼前妓アリ、心中妓アリ」と言ったところで、まだまだ修養ができていなくて恥ずかしい限りであります。将来出世スルかどうかを見極めるのは、老舗の女将は鋭い感覚をもっておられるそうです。なぜならこの人は出世するかどうかは旅館の経営にも大きく影響をしますから、しっかりと見極めていたに違いない。何時だったか、老舗の料理旅館に行ったとき市の幹部になられた人たちの、昔昔、の酒席のお話をされていましたが、ソノ仲居さんもしっかりと人物鑑定をされていたのでしょう。
by ayabemorinaga | 2009-01-03 15:41 | その他